Kill the King

王の命令で騎士は塔に住まう龍を征伐しに向かった。
誰もが無謀だと感じていたが、騎士はこれを成し遂げて凱旋を果たす。
だが騎士を待ち受けていたのは過酷な運命。
王は騎士を反逆罪で捕らえ幽閉した。
言い伝えでは龍を征したものには次の龍が現れるまでその力を分け与えられるという。
王はそれを恐れたのだろう。
貴族連盟は王のこの仕打ちに異議を唱えたが受け入れられず、兵を率いて王城に攻め入った。
幽閉された騎士の怒り、哀しみは暴走し、すべての兵士をヴァンパイア化させた。
血に飢えた兵たちは王城を蹂躙し、ついには王の間に到達した。

その頃私はAmazonから頼んだ覚えのない小包が届いたのを不思議に思いながらもそれを開封していた。
よく見れば宛先は自分ではなかったが今更だ。
中身はガトーショコラだった。
王城を攻めている兵たちに振舞うことにした。

兵たちは強化ガラスで覆われたシェルターをひたすら叩いていた。
さすがに無理だろうと思ったが、ヒビが入ったのが見えた。
しかし割れるには至らず。
シェルター内には王家の者が多数避難しているようだった。
裏口をこっそり解錠しておいた。
ガトーショコラもそこにおいて行く。
それに気付いた兵士が内部に侵入したのか、赤いものがガラスに飛び散った。
かくして王家は滅び去ったが問題がひとつ残っていた。
無造作に置かれたガトーショコラを食べる兵士の危機管理能力のなさ。
もしヴァンパイアキラーが混入していたらどうするつもりなのかと問い詰める。
反省はしているようだが、本当に呆れたものだ。